近年、日本から外国株式への投資が簡単にできるようになりました。
主にアメリカ・中国・ベトナムの市場に上場している銘柄が対象です。
海外の資産を保有することにより、その国の成長の恩恵を受けられるほか、為替のメリットも享受することが可能です。
今回は中国株式、ベトナム株式に注目してみます。
中国株式
大きな成長を遂げている中国の株式。日本からは香港市場、上海(B株)市場、深セン(B株)市場に上場する株式に簡単に投資することが出来ます。
日本では外国株として1番人気は米国株ですが、もう1つの超大国「中国」に投資する人も多くいます。中国株投資は、文字通り中国企業が発行している株式を売買して利益を得る投資のことです。
人口約13億人を抱える中国経済は以前から発展が続いています。特にIT分野やAIなどの分野では圧倒的な成長を見せています。一方で、民主主義国家とは違い、共産党の一党独裁が続いているという独特のリスクもある点は注意しなければいけません。
新型コロナの影響で低調が続いていた中国株も最近では復調の兆しも見られます。
日本で「中国株」と呼ばれるとき、多くの場合は香港市場です。
香港市場は日本と比較して複雑な作りをしており、まずはこれらを理解することがスタートラインです。
香港市場では「メインボード」と、新興企業が中心の「GEM市場」に分かれます。GEM市場は中国資本の香港企業と中国資本の中国企業などが取引対象です。
もう1つ、中国本土の市場には「上海株式市場」と「深セン株式市場」があり、それぞれA株市場・B株市場に分かれています。外国人投資家が取引できるのは、このうちのB株市場です。
取引通貨は市場ごとに異なるので注意が必要です。
中国株投資を始めるなら、まずは市場の成り立ちについて理解を深めておいた方が良いでしょう。
ベトナム株式
今後も成長が期待されているベトナムの株式ですが、ホーチミン証券取引所およびハノイ証券取引所に上場する株式に投資することが出来ます。
現在のベトナムは大きく経済成長をすることが期待されているため多くの投資家から注目されています。
取り扱い銘柄は年々増加しており、現在、ホーチミン取引所は396銘柄、ハノイ取引所は363銘柄まで取り扱い数が増えています。(2022年10月現在)
ベトナム株式はフロンティア株に分類されています。フロンティアとは、日本語で「辺境」を意味します。
今までは、先進国や新興国に比べて投資が難しいフロンティア株でした。現在は世界の株式時価総額におけるフロンティア株の割合は増加傾向にあります。中でもベトナム株は、平均年齢31歳、人口増加による経済成長、豊富な資源などからこれからの成長が期待されています。
現在の生産拠点といえば中国を思い浮かべる方が多いと思いますが、ベトナムは賃金の安さから中国に代わる生産拠点として注目されています。
ベトナムは東南アジアの中でも賃金が安く、また、中国と比べても約3分の1と非常に安く、多くの海外企業がベトナムに工場を作っています。ベトナムにおいて、ハイテク化が進んで行けば、賃金が上がり、消費が増えることでさらに成長していくことが期待されています。また、ベトナムは、2020年時点で人口が約9,700万人で平均年齢も31歳若いため今後の成長が期待できる国の1つです。
しかしながら、業種によって、株式投資は貿易の依存度が高い国に影響されやすいといえます。そのためベトナムに投資をする際には、ベトナムの情報だけを収集するのではなく、アメリカ、中国、韓国についてもチェックすることが必須になります。